2014年 11月 11日
11月11日(火):PARCOのニコニコ本社誘致も同じ理屈 |
一昨日に記載した電子書籍市場から話を広げ、昨日はリアル書店における新たな取り組みに触れたと思います。
内容としては書店の売場に隣接する形で常設でのイベントスペースを設けるというものでした。
昨日にも記した通りですが、このイベントスペース併設が意図するのは、おそらく「発信力」の強化でしょう。
書店本来が持つ情報発信の役割に立ち返りながら、同時に人が集うサロン的な要素を包含した形ですね。
書店が持つ古き良きものへ回帰しつつ、その一方で限界が見えてきた従来型の書店からの進化を狙う螺旋的発展型のアプローチだと思います。
リアルな場としての書店をこれまで以上に発信力ある場にしていき、人が集う場所にしていく狙いですが、このようなアプローチは書店だけに留まりません。
異業種で言えばパルコなんかもそうですね。
つい先般の日経MJには池袋の「P´PARCO」が取り上げられていましたが、彼等が意図していることも似たようなラインだと感じます。
先の記事で最も大きく取り上げられていたのはビルのリニューアルに際して「P´PARCO」にニコニコ本社の誘致をしたことです。
http://ikebukuro.parco.jp/page2/
http://ikebukuro.parco.jp/P-DASH/
ご存知だと思いますが、ニコニコは日本最大級の動画サービスである「niconico」を提供しており、一定のユーザーとサブカルチャーにおける発信力を持った存在です。
私も実際にビルへ足を運んでみましたが、生放送用のスタジオのほかユーザーが使えるサブスタジオ、そしてカフェなどがあります。
このカフェが面白いのはテーブルにカメラや放送用機材が設置されており、もちろんフリーでのWi-Fiも完備しているので、ユーザーがそこから動画をアップして生放送ができたり、なんてことも可能になっています。
つまり提供者側だけではなく、ユーザーも含めて情報発信が可能な拠点になっているわけです。
PARCOがこのように発信力を強化しようとするのは、この十数年における環境変化が大きいでしょう。
かつてファッションなどではトレンドセッターの役割をショップが担っていました。
ショップが提案するスタイルがトレンドを生み、ビルとしてはそのような発信力あるブランドのショップを誘致してビルの魅力を高めていく、そんな形ですね。
ただ、そのトレンドセッターの役割は徐々に提供者側であるショップから民主化をして個人に移行をしていきます。
現在では生半可なショップよりも人気のブロガーのほうが強い影響力を持っている通りです。
その背景にあるのはネットを中心にしたインフラが整備され、個人がメディア化していったことが最も強く関係しているでしょう。
加えてマーケティングの「2.0」から「3.0」への変遷もあって、受け手の購買に対する価値基準や判断基準が変わってきたことも挙げられるでしょう。
さらに直近では「CtoC」の市場も急速に拡大をしてきました。
こうなると、かつてのショップが持っていた発信力は薄まってしまうし、それに伴ってビル側の魅力も減じてしまいます。
そのなかで、かねてからPARCOが意図してきた尖ったイメージを出そうと思ったら、従来のショップに依存しない形で新たな発信力を持ち、同時に人が集う場にしていくための手段が必要になってきます。
今回のニコニコ本社の誘致はそのようなビル側を取り巻く環境変化と、今後の方向性に合致する手段としてのアプローチのはずです。
昨日の書店や本日のPARCOにしても、意図する方向性は近いものがあって、それは自店の発信力を強化し、同時に人が集う場としてリアル店舗の魅力をどう創るかにあります。
私たちフィットネスクラブも同じようにリアルな店舗を持つ産業ですから、このあたりは参考にすべき点もあるでしょう。
「場をどう創るか」、「場をどう活かすか」、これもまた今後のフィットネスクラブにおける経営課題だと思います。
内容としては書店の売場に隣接する形で常設でのイベントスペースを設けるというものでした。
昨日にも記した通りですが、このイベントスペース併設が意図するのは、おそらく「発信力」の強化でしょう。
書店本来が持つ情報発信の役割に立ち返りながら、同時に人が集うサロン的な要素を包含した形ですね。
書店が持つ古き良きものへ回帰しつつ、その一方で限界が見えてきた従来型の書店からの進化を狙う螺旋的発展型のアプローチだと思います。
リアルな場としての書店をこれまで以上に発信力ある場にしていき、人が集う場所にしていく狙いですが、このようなアプローチは書店だけに留まりません。
異業種で言えばパルコなんかもそうですね。
つい先般の日経MJには池袋の「P´PARCO」が取り上げられていましたが、彼等が意図していることも似たようなラインだと感じます。
先の記事で最も大きく取り上げられていたのはビルのリニューアルに際して「P´PARCO」にニコニコ本社の誘致をしたことです。
http://ikebukuro.parco.jp/page2/
http://ikebukuro.parco.jp/P-DASH/
ご存知だと思いますが、ニコニコは日本最大級の動画サービスである「niconico」を提供しており、一定のユーザーとサブカルチャーにおける発信力を持った存在です。
私も実際にビルへ足を運んでみましたが、生放送用のスタジオのほかユーザーが使えるサブスタジオ、そしてカフェなどがあります。
このカフェが面白いのはテーブルにカメラや放送用機材が設置されており、もちろんフリーでのWi-Fiも完備しているので、ユーザーがそこから動画をアップして生放送ができたり、なんてことも可能になっています。
つまり提供者側だけではなく、ユーザーも含めて情報発信が可能な拠点になっているわけです。
PARCOがこのように発信力を強化しようとするのは、この十数年における環境変化が大きいでしょう。
かつてファッションなどではトレンドセッターの役割をショップが担っていました。
ショップが提案するスタイルがトレンドを生み、ビルとしてはそのような発信力あるブランドのショップを誘致してビルの魅力を高めていく、そんな形ですね。
ただ、そのトレンドセッターの役割は徐々に提供者側であるショップから民主化をして個人に移行をしていきます。
現在では生半可なショップよりも人気のブロガーのほうが強い影響力を持っている通りです。
その背景にあるのはネットを中心にしたインフラが整備され、個人がメディア化していったことが最も強く関係しているでしょう。
加えてマーケティングの「2.0」から「3.0」への変遷もあって、受け手の購買に対する価値基準や判断基準が変わってきたことも挙げられるでしょう。
さらに直近では「CtoC」の市場も急速に拡大をしてきました。
こうなると、かつてのショップが持っていた発信力は薄まってしまうし、それに伴ってビル側の魅力も減じてしまいます。
そのなかで、かねてからPARCOが意図してきた尖ったイメージを出そうと思ったら、従来のショップに依存しない形で新たな発信力を持ち、同時に人が集う場にしていくための手段が必要になってきます。
今回のニコニコ本社の誘致はそのようなビル側を取り巻く環境変化と、今後の方向性に合致する手段としてのアプローチのはずです。
昨日の書店や本日のPARCOにしても、意図する方向性は近いものがあって、それは自店の発信力を強化し、同時に人が集う場としてリアル店舗の魅力をどう創るかにあります。
私たちフィットネスクラブも同じようにリアルな店舗を持つ産業ですから、このあたりは参考にすべき点もあるでしょう。
「場をどう創るか」、「場をどう活かすか」、これもまた今後のフィットネスクラブにおける経営課題だと思います。
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by biz-365
| 2014-11-11 21:43
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