9月30日(月):マーケットの心理が先、プログラムの手段は後! |
また多くのクラブでは同時に今年度の上期を終えたことでしょう。
いつも言うことですが、ここでは「半期」「四半期」「月」というマネジメント単位を終えたわけですから、まずは適切に総括をすることですね。
それぞれのマネジメント単位での正しい総括があるからこそ、次のマネジメント単位に向けての連続性と持続的な改善、成長につながるものです。
これを疎かにしては、ただ去りゆく日々を漫然と過ごしているだけで、何の進歩発展もありませんからね。
もちろん、これはクラブだけではなく個人においても同じことが言えますから、双方において総括をすることが大切でしょう。
さて、最近の既存店でマーケティングで改めて実感していることは、「適切なタイミングで」「適切な訴求をすること」の大切さです。
本件については以前にもこのブログに記したことがありますが、その重要性に対しての認識をこれまで以上に強めるに至っています。
この1年ほどは入会が順調に伸び、会員増にも大きく寄与していますが、その要因の1つが前述した観点です。
分かりやすい例で言えばダイエットですね。
こちらは以前にブログへ掲載したグーグルトレンドによる「ダイエット」ワードの検索状況です。

これを見て分かる通り、1月にはダイエットワードの検索が急上昇していて、年間の中では最も高い状況にあることが分かると思います。
私たちのクラブで毎年1月には内部のイベントと外部販促を連動させる形で「ダイエット」をテーマにしているのはこのためです。
ただ、当たり前のことですがマーケットは常に流動的な存在ですから、この動きは一定ではありません。
最近では1月に加えて、5月にもダイエットワードの山が来ていることが見て取れます。
そのトレンドについては以下を参照ください。
■グーグルトレンド ダイエットワード検索
ここまでは分かりやすいようにダイエットを切り口にした説明をしてきましたが、それぞれの時期には、それぞれに見合った訴求すべきポイントがあるということです。
8月には8月の、9月には9月のポイント、キーワードといったものがあるわけです。
それらのポイントやキーワードに対して、フィットネスクラブが持つハードやソフト、ヒューマンといったものをヒモ付けて、マーケットにあるニーズに対してどのようなオファーをかけるかどうかですね。
マーケット、それを形成するユーザーは心理で動いていますからね。
その心理経済学を無視してクラブが打ち出したいものだけを出しても、そこにはどうしてもギャップが生じるし、それは結果として望まない帰結を見ることになるはずです。
私たちフィットネスクラブが提供しているプログラムの多くは、ユーザーが抱いているゴールを具現化するための手段に過ぎません。
そのことからいっても、手段ありきで打ち出したいものを優先するのではなく、マーケットのニーズや心理を的確に把握することが先にあって、それに適う手段をセットで提供するのがあるべき姿でしょう。
この順番を間違えないことが大切ですね。
マーケットの動向、ユーザーの心理を捉えることの重要性をここで一緒に再認識をしてもらえればと思います。