2021年 11月 04日
11月4日(木):時間の風雪に耐える常勝軍団に |
本日はサッカーの話を少しばかり。
祝日の昨日はJリーグの各カテゴリーの試合が行われていましたが、J1は川崎フロンターレがあと4節を残した時点で2年連続の優勝を決めました。
現時点で2位の横浜Fマリノスとは勝ち点差13、3位のヴィッセル神戸とは同差21だから、終わってみれば圧巻の強さだったと思います。
シーズン前、そして夏のシーズン中にも主力が相次いで海外移籍、中心選手の負傷もありましたが、それでもこの結果だからチームとしての総力の高さも含めて文句なしの結果でしょう。
この結果を支えているのは積み上げてきた種々の要素が大きいと感じます。
一言でいえば川崎フロンターレとしての「文化」ですね。
前監督である風間監督時代から、サッカーの究極的な基本動作である「止める」と「蹴る」を突き詰めてきたベースがフロンターレのサッカーを支えているのは疑いようがありません。
そうした技術に裏打ちされたベースの高さは折り紙付きで、Jリーグの中でいえば他クラブとは違った水準にあると思います。
そのうえに攻守の切り替えやプレー強度などが加わったことをはじめ、チーム内の熾烈なポジション争い、優勝を重ねてきたことでの勝者のメンタリティ等です。
これらは、かつて常勝軍団として一時代を築いたジュビロ磐田や鹿島アントラーズに通じるものがあって、「勝つべくして勝つ」状態になっていますね。
ジュビロ磐田でいえば、日本代表選手が大半を占めていたし、それと並行してブラジル代表のキャプテンとしてW杯で優勝してトロフィーを掲げたドゥンガが強烈なリーダーシップで注入したマインドがありました。
鹿島アントラーズもサッカーの神様と言われたジーコがJリーグ発足以前から手塩にかけて育てたチームであって、今もジーコスピリットは息づいているし、数々の日本代表選手を輩出し続けてクラブの文化を創ってきました。
こうした常勝の文化を創るのは容易なことではなくて、今回の川崎フロンターレでいっても、風間前監督の就任から数えるとちょうど10年を迎えます。
これまで築き上げてきた文化が着実に花開いた感があるので、尽力してきた方々にとってはそれが報われた思いでしょう。
一方で、プロサッカークラブの場合は企業とは比較にならないほど、そのプレイヤーである選手の入れ替えがあり、定期的な世代交代が不可欠です。
そのため、ある時期に一時代を築いたとしても、世代交代も含めていろいろなものが継承されていかないと、それが途中で途絶えてしまう難しさもあります。
ジュビロ磐田はそうしたパターンで、以前は常勝軍団で2000年前後のチームはJリーグでも歴代最高と称されるほどの完成度の高いチームでしたが、そこから10年後には凋落をしてしまいました。
プロスポーツの場合は頂上に立つのも容易ならざることですが、その先で勝ち続けるだけの文化を創って維持し続けるのは、さらにハードルが高いものです。
魅力あるサッカーを展開する川崎フロンターレには、いちサッカーファンとして時間の風雪に耐える常勝軍団を創ってほしいと思います。
by biz-365
| 2021-11-04 18:17
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