2021年 08月 30日
8月30日(月):「場所と価格」の2要素で考えてみる |
昨日は東武鉄道がJAやスタートアップ企業と協業して、直売所で売れ残った農産物を東武東上線で貨客混載して池袋へ運び、そこで販売する取り組みを記しました。
そこでも触れたように、このアプローチを抽象化すれば「場所を変えて再販売することでの需給のマッチング」だと言えます。
厳密にいえば場所を変えるだけではなく、農産物を廃棄させないように値引きをしての販売だから、「場所と価格」の2つを要素を変えていることになりますね。
物理的な場所を変えることで、それを認知して接する顧客対象がかわってきます。
また価格を変えることによって、それを買うかどうかの選択肢として捉える顧客対象が変わります。
つまり販売にあたって場所と価格を変えることで、二重の意味で顧客対象がかわってくるので、それだけ新たな顧客創造をする余地が高まるわけですね。
この2要素は使い古されたマーケティングの4Pに含まれるものですが、そこが顧客創造にとって大事な点は変わりませんね。
この点は先の農産物の販売に限らず、様々なところでそれが行われています。
例えばアパレルで最近増えている業態が「オフプライス店」です。
こちらは様々なブランドで売れ残った商品を買い取り、それを割安な価格で再販売しているものですが、これもまた「場所と価格」の2要素を変えることでの需給マッチングです。
従来のブランドの枠組み、その価格帯では売れないものでも、異なる場所、異なる価格でそれが陳列されることで、新たなユーザーとの接点を持ちえて購買行動につながる分かりやすい例でしょう。
こうした点は私たちフィットネスクラブにも応用することができますね。
特に大型クラブの場合は多くのお客様がいるし、大きなスペースがあります。
だから同じ商品であったとしても商品を置く場所、ご案内するシチュエーション、顧客対象に応じた金額のオファー、これらを変えるだけでも、売れ行きは大きく変わります。
仮に一度、販売が上手くいかなかった商品でも、先のような「場所と価格」の2要素を変えるだけで、新たに需要を創造することはできると思います。
反対に販売数が伸びた商品でも、これまでとは違った場所、違ったシチュエーションでご案内、訴求をすることで更に多くの方に購入してもらえる余地も出てきます。
そこはマーケティング脳と創意工夫次第で広がりが出せる楽しみがあると思います。
by biz-365
| 2021-08-30 18:07
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