2019年 12月 12日
12月12日(木):江戸三百藩&名君ランキング |
先般に買った月刊誌「歴史人」がなかなか面白かったので、本日はこれに関連したことを少しばかり。
今回の特集は「江戸三百藩 最強ランキング」というものでした。
江戸時代を通じては全部で500あまりの藩が誕生したようですが、改易・転封などを繰り返し、常時260前後の藩が存在したと言います。
そのなかで今回は黒船来航時に存在した262藩に廃絶された40藩を加えた302藩を対象にランキングをする、という趣旨です。
評価としては「石高」「殖産興業」「藩主」「家臣団」「改革の成果」という5つの観点で、各20点・計100点満点のなかでパラメーター化されています。
例えば上位のランキングを見ると順当に「そうだよな」と思うものから、「えっ、そうだったの」という意外な藩のランクインもありました。
そうしたものが見つかると非常に面白いし、その藩や当時の状況、取り組みに対しては興味がわきますね。
また今回は藩としてのランキングだけではなく、リーダーとしての名君ランキングもあわせて企画をされていました。
こちらは江戸260年のなかで、「初期」「中期から後期」「幕末」という3区分を行い、それぞれの時期における名君15人がリストアップされています。
つまりは260年間のなかでの45人という位置付けです。
ちなみに名君として評価をしている観点は以下の5つになっています。
1、指導力:組織を統轄して導く力
2、経営力:財政基盤を確立して発展させる力
3、先見力:時代の先を読んで、それを現実的な経営に活かす力
4、外交力:生き残るための他の組織(幕府や他藩)との交渉能力
5、人材育成力:人材の育成と優れた能力を持つ者の登用力
こちらも広く知られて妥当だと思えるリーダーから、はじめてその名を聞いた知られざる名君もいて、また新たな発見がありました。
この時代を3区分した選出というのもひとつの妙で、これを見るとリーダーの再生産としてのつながりなども何となく見えてきますね。
先の藩のランキングのように常時260ほどの藩がありながら、実績を残して有能だと思しき名君というのは、たくさんの藩に均等に散らばっているのではなく、一定の藩に収まっています。
こうした状況を見ると、良きリーダーのもとから次世代のリーダーが生まれたり、積極的に人材を登用する藩の風土、教育に力を入れている姿勢、そうしたものが次なるリーダーを生んでいる状況が如実に表れているように思えます。
このような状況を見ても人の育成、輩出については、リーダーの在りようや環境作りが大事になってくるので、そこは改めて大切にしていかなければとの再確認ができました。
by biz-365
| 2019-12-12 18:54
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