2017年 12月 28日
12月28日(木):「共同善」と「共同体」 |
これまでの流れを受けてALIVEに関することをもう少しばかり続けます。
ALIVEではかねてから「健康を基軸にした村」であり、「共同体」というものをイメージしてきたのはこのブログでもお伝えしてきた通りです。
ここであえて共同体という言葉を私が使っているのは、単なるコミュニティとは厳密な意味で区別している意味合いでもあります。
共同体というのは共通の目的がありつつ、かつその枠組みの保全にあたっての共同善がなされる集団であるかどうか、だと思っています。
ここで言うところの共同善は六法的な言葉を使えば「公共の福祉」という言い方になるだろうし、もっと平易な表現をすれば「皆にとっての良いこと」です。
どのような枠組みであっても「自分にとって良いこと」は自然と誰もが追求するし、そのための権利の主張などをするものです。
フィットネスクラブでいえば自分の好きなスタジオプログラムを入れてほしいと要望して、それが果たされなければ時に辛辣な言葉を投げかけるお客様がいますが、これなどは「自分にとっての良いこと」の追求であり、「自分の利益の最大化」を図ろうとするものです。
クラブとしては出来る内容であれば、それに応じていきたい気持ちはありますが、一方でそれを推し進めることはどこかで他の誰かの要望を退けることにもなりますから、多様なお客様、多様なニーズに応えるには、どこかでバランスを取る必要が出てきます。
それによってある人にとっての最大限の満足は難しくとも、より多くの人にとっての納得できる妥当なサービスを提供していくことになりますね。
多くの人はその道理を理解してくれますが、なかには頑なにそれがおかしいと一方的に自らの権利の主張に終始する人もいて、申し訳ないけれどもその思考や態度は未成熟な「子ども」と同じです。
これに対して「大人」な人というのは自分にとっての利益だけに捉われることなく、その集団全体にとっての良いこと、皆にとっての利益ということを考えて行動ができる人です。
ALIVEでいえば先般に行った大掃除イベントなどはその最たる例ですね。
お客様は月会費をお支払い頂き、サービスを受ける側だから、本来であればクラブの掃除をしなければならない義務はどこにもありません。
でも、そこに集って下さった方々はそうすることでクラブが気持ち良く使えるようになるとか、日頃からお世話になっているから、などとクラブや皆にとっての良いこと、共同善を尽くしてくださいます。
フィットネスクラブに限らず、その集団や社会の秩序、そこにある社会システムというのは、そうした共同善の行動をしてくれる人がいてこそ保全されるものです。
皆がみな、自分の好きなことだけを主張して、その権利だけを行使していけば、その社会システムは瓦解していくし、そこに流れる空気感は荒廃していきます。
それとは逆に共同善、皆にとっての良いことを率先してくれる人が多いほどに、その空間は温かいものになるし、共同体としても良い状態になっていくと思っています。
具体的に集団全体に対して、何%ぐらいの割合でそうした方がいるのが健全なのか、どのぐらいまで低下をしてしまうと危険水域であるのかを私は定量的に掴めているわけではありません。
企業でいえば5%の核人材、それを含めた20%のリーダー層がいることで全体への良好な影響力を発揮することを考えれば、それと類似したことになるとの考え方もできるでしょうか。
いずれにしろALIVEの場合はクラブ全体に占める、そうした人の割合が非常に高いのだと言えます。
この点は非常に恵まれたものであり、感謝しかありませんね。
こうした共同善、皆にとっての良いことを考えてくださるお客様が多いほどに、そこに身を置くお客様、そしてトレーナーも健全な心持ちでいられるはずです。
その意味でもこうしたクラブ文化を今後も大切にしていければと思っています。
by biz-365
| 2017-12-28 21:20
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