2017年 08月 23日
8月23日(水):論文の補足② |
昨日は「論文の補足①」と題して、自社の社員に向けて思考やアウトプットのために取り組んでいた論文について、論理構成としてのポイントをひとつ解説しました。
本日はこれに関連した内容をもう少しばかり続けます。
「論文」という形式に限ったことではないですが、一定量の文章を書くなかで、それが読みやすい形であるか否かを決める他の要素としては接続詞の問題があります。
読みにくい文章を書いている人の内容を目にすると、接続詞を上手く使えていないことが大半です。
それゆえ文章と文章のつながりが把握しにくい、読みにくいといった状況が生まれます。
接続詞は短い言葉であるものの、前の文章と次の文章との関係性を端的に示す役割があります。
同時に文章に対して読みやすい流れを構成するうえでも不可欠なものですね。
接続詞などと言っていると国語の授業のようで面倒に感じるかもしれませんが、適切なアウトプットをするという意味では大切なことだと言えます。
詳細は自分で確認をしてもらいたいところですが、ここでは接続詞の分類と簡単な例だけを示しておきます。
・順接型(前文の内容を条件とするその帰結を後文に述べる型)
「だから」「それで」「そのため」など
・逆説型(前文の内容に反する内容を後文に述べる型)
「しかし」「ところが」「だが」など
・添加型(前文の内容に付け加わる内容を後文に述べる型)
「さらに」「くわえて」「それから」
・対比型(前文の内容に対して対比的な内容を後文に述べる型)
「対して」「いっぽう」「あるいは」
・転換型(前文の内容から転じて、別個の内容を後文に述べる型)
「さて」「ともあれ」「では」
・同列型(前文の内容と同等とみなされる内容を後文に重ねて述べる型)
「つまり」「すなわち」「要するに」
・補足型(前文の内容を補足する内容を後文に述べる型)
「なぜなら」「ちなみに」「なお」
といった感じですね。
文章が苦手という方は、こうした接続詞を意識してみると文章の流れというものが作りやすくはなるでしょう。
また文章と文章の関係性が前述したような累計にあっても、接続詞そのものを省いてしまうこともあります。
例えば本日のこのブログの3つ目の文章は「『論文』という形式に~」といった形で始まりますが、これはそれ以前の文章の前置きから本日の内容に入っていく切り替え箇所で、先に挙げた類型でいえば「転換型」に当たります。
つまりは、ここには「さて」といった接続詞が省略されているということです。
こんな感じで接続詞が省略をされることもありますが、前の文章と次に続く文章との関係性というものが意識できていると、流れがあっちへ行ったり、こっちへ来たりと漂流してしまうことは減らせますね。
本日は接続詞の観点から補足をしましたが、こうしたことのひとつをとってみてもしっかりとしたアウトプットをしていけるようになると良いと思います。
by biz-365
| 2017-08-23 18:02
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