2016年 10月 30日
10月30日(日):移籍とビジネスモデル |
本日は週末なのでサッカーに関連した話を少しばかり。
サッカーのJリーグにおける今シーズンは、あと1試合を残すのみとなりましたが、我がホームタウンの湘南ベルマーレは既にJ2への降格が決定しています・・・
そんな湘南ベルマーレの降格に深く絡んだのは、やはりシーズン開幕前の主力選手の移籍ですね。
日本代表クラス2名を含む、主力の4選手が移籍をしたことで大幅な戦力ダウンは否めなかったところです。
もちろんクラブとしてはその穴埋めをするべく動いたわけですが、ここには現状のJリーグにおける移籍システムの問題も絡んでいます。
かつて湘南ベルマーレは無名の高卒選手を獲得・育成して6年後に移籍クラブを巣立っていった折には、移籍金として約1億円をクラブへの置き土産としていきました。
翻って今年の移籍がどうだったかといえば、前述した4選手の移籍によってクラブが手にした金額は、先の1選手のものと同等だったと言います。
移籍をした選手の能力的なこと、市場価値を考えれば、この4選手の全うな移籍金は実態の3~5倍の範囲内だと思いますから、クラブが得た移籍金は余りに小さかったと言えるでしょう。
クラブの主力選手を揃って放出しながら、手にした額が1億円程度では十分な補強もできませんからね。
これに関連した湘南ベルマーレ社長のコメントを見ましたが、この数年間で移籍市場も変わってきており、強者に都合の良いシステムになりつつあって、正当な支払いとは言い難い状況にある旨を吐露していました。
特にメインスポンサーを持たない湘南ベルマーレのような市民クラブの場合、どうしてもクラブの予算規模は小さくなります。
そのため高額な年俸を必要とする選手を並べることはできませんから、必然的に下部組織から育成した選手を中心とした育成型クラブに向かいます。
この育成型クラブのビジネスモデルは、そこで活躍した選手が巣立って大きなクラブへ移籍をするときに、移籍金として自分を育ててくれたクラブへまとまった額を残していき、それがクラブのマネタイズすべきポイントのひとつです。
そこで得た金額をもとに、下部組織の育成に投資することによって、次につながる選手を再生産するというのが、育成型クラブの好循環です。
しかしながら、数年間にわたってせっかく手塩にかけて育てた選手が、なけなしの金額でしか売却できないのであれば、これは育成型クラブのモデルが成り立ちません。
これは小規模クラブにとっては戦略の根幹に関わることだから、非常に重要な点だと言えますね。
欧米の場合は、こうした部分がしっかりしていて、有能な選手を育てたクラブにはしっかりとした恩恵が得られるシステムがあるから、育成型クラブとして成功しているチームは多々あります。
Jリーグは巨額の放映権を得て、来年からはJリーグも1シーズン制に戻し、変革に着手をしていますから、それとあわせて移籍の仕組みも選手を得る側、選手を出す側の双方にとって納得できる形を整備していく必要があるでしょう。
プロサッカーとしてのJリーグの開幕からもうすぐ四半世紀になりますから、Jリーグとそこに属する各クラブが揃って発展をしていくように、今後は次なるステージへ進んでいってほしいと思います。
サッカーのJリーグにおける今シーズンは、あと1試合を残すのみとなりましたが、我がホームタウンの湘南ベルマーレは既にJ2への降格が決定しています・・・
そんな湘南ベルマーレの降格に深く絡んだのは、やはりシーズン開幕前の主力選手の移籍ですね。
日本代表クラス2名を含む、主力の4選手が移籍をしたことで大幅な戦力ダウンは否めなかったところです。
もちろんクラブとしてはその穴埋めをするべく動いたわけですが、ここには現状のJリーグにおける移籍システムの問題も絡んでいます。
かつて湘南ベルマーレは無名の高卒選手を獲得・育成して6年後に移籍クラブを巣立っていった折には、移籍金として約1億円をクラブへの置き土産としていきました。
翻って今年の移籍がどうだったかといえば、前述した4選手の移籍によってクラブが手にした金額は、先の1選手のものと同等だったと言います。
移籍をした選手の能力的なこと、市場価値を考えれば、この4選手の全うな移籍金は実態の3~5倍の範囲内だと思いますから、クラブが得た移籍金は余りに小さかったと言えるでしょう。
クラブの主力選手を揃って放出しながら、手にした額が1億円程度では十分な補強もできませんからね。
これに関連した湘南ベルマーレ社長のコメントを見ましたが、この数年間で移籍市場も変わってきており、強者に都合の良いシステムになりつつあって、正当な支払いとは言い難い状況にある旨を吐露していました。
特にメインスポンサーを持たない湘南ベルマーレのような市民クラブの場合、どうしてもクラブの予算規模は小さくなります。
そのため高額な年俸を必要とする選手を並べることはできませんから、必然的に下部組織から育成した選手を中心とした育成型クラブに向かいます。
この育成型クラブのビジネスモデルは、そこで活躍した選手が巣立って大きなクラブへ移籍をするときに、移籍金として自分を育ててくれたクラブへまとまった額を残していき、それがクラブのマネタイズすべきポイントのひとつです。
そこで得た金額をもとに、下部組織の育成に投資することによって、次につながる選手を再生産するというのが、育成型クラブの好循環です。
しかしながら、数年間にわたってせっかく手塩にかけて育てた選手が、なけなしの金額でしか売却できないのであれば、これは育成型クラブのモデルが成り立ちません。
これは小規模クラブにとっては戦略の根幹に関わることだから、非常に重要な点だと言えますね。
欧米の場合は、こうした部分がしっかりしていて、有能な選手を育てたクラブにはしっかりとした恩恵が得られるシステムがあるから、育成型クラブとして成功しているチームは多々あります。
Jリーグは巨額の放映権を得て、来年からはJリーグも1シーズン制に戻し、変革に着手をしていますから、それとあわせて移籍の仕組みも選手を得る側、選手を出す側の双方にとって納得できる形を整備していく必要があるでしょう。
プロサッカーとしてのJリーグの開幕からもうすぐ四半世紀になりますから、Jリーグとそこに属する各クラブが揃って発展をしていくように、今後は次なるステージへ進んでいってほしいと思います。
by biz-365
| 2016-10-30 18:41
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