2016年 04月 19日
4月19日(火):保証期間延長の意味するところは・・・ |
本日の日経新聞には家電量販店のヤマダ電機が店舗で販売する中古の家電製品の保証期間を従来の2倍の2年間に延長した旨が記されていました。
対象となるのはテレビ、冷蔵庫、洗濯機の3品目で自社店舗にて買い取った家電をグループ企業の工場で修理して再販売する流れです。
新品より利益率の高い中古家電の販売において、保証期間を延長することで購買意欲を喚起していこうとの意図ですね。
この点は新たに一人暮らしを始める学生や単身赴任者等、一定の需要があります。
中古販売の拡充あたっては修理工場において専門知識と技術をもちあわせたスタッフを拡充していくとのことです。
また、これとあわせて中古家電やアウトレット商品を販売する「ヤマダアウトレット館」を全国で現状の20店から早期に50店まで増やす計画を打ち出しています。
中古家電の魅力の魅力は、まだ使用に耐えられる状況にありながらも新品に対して圧倒的に安いことですね。
ここに至る背景のひとつは良質な中古品が増えている点も関係していると思います。
メーカーは消費を喚起し、絶えず売上を得ていくために新商品の投入を繰り返します。
また販売店側も買い替え需要を促そうと下取りなどのアプローチも展開していますからね。
その結果としてまだ十分に使用に耐えられる製品というものが中古市場に並ぶ構造があります。
しかもヤマダの場合は買い取った中古品をそのまま販売するのではなく、全てを分解・洗浄してから組み立て直しているから、これは中古といえど一定期間の使用は問題なくできるシロモノだと思います。
このようなアプローチは以前にブログで紹介した空き家再生事業と本質部分で通じるものがあります。
以前に取り上げたのはルーヴィスという企業が「カリアゲ」の商品名で事業展開をしている空き家再生事業です。
こちらは築年数などが古くて借り手がつかない築30年以上の物件を同社が借り上げて改修し、それを転貸する仕組みです。
その特徴はルーヴィスによる転貸期間を6年に設定し、そこでの賃料収入で改修費用をまかなうモデルで、大家は改修への費用負担なくこれができる点にあります。
ここでのポイントはリノベーションによる「商品の再生」と「リスクの引き受け」です。
商品の再生によってユーザーが住みたいと思う状況をつくると同時に、先行きが不透明でそのためのリスクが取れないでいる大家に対して、その後の家賃で回収するモデルでリスクを引き受けています。
先ほどのヤマダ電機で言えば、ユーザーから買い取った中の良質な製品を分解・洗浄・組み立てによって再び商品として販売ができる状態にまで仕立て直します。
この技術スタッフによるアプローチの部分が言わば「商品の再生」です。
加えて中古品購入にあたっての最も大きなリスクはすぐに壊れて使えなくなることなので、買い手にとってのリスクであるこの点を保証期間延長によって「リスクの引き受け」をしています。
商品の再生とリスクの引き受け、この双方をセットにできると、塩漬けになった不動産や今回の家電製品のように、様々な領域において顧客創造をすることができます。
なぜなら、商品が再生できればその新たな魅力のもとに買い手がつき、同時にリスクの引き受けによって売り手側のネックを解消してあげれば、売り手と買い手の双方にとって望ましい状況になるからです。
そんなわけで「商品の再生」と「リスクの引き受け」、これらをセットで物事を発想してみると良いと思います。
対象となるのはテレビ、冷蔵庫、洗濯機の3品目で自社店舗にて買い取った家電をグループ企業の工場で修理して再販売する流れです。
新品より利益率の高い中古家電の販売において、保証期間を延長することで購買意欲を喚起していこうとの意図ですね。
この点は新たに一人暮らしを始める学生や単身赴任者等、一定の需要があります。
中古販売の拡充あたっては修理工場において専門知識と技術をもちあわせたスタッフを拡充していくとのことです。
また、これとあわせて中古家電やアウトレット商品を販売する「ヤマダアウトレット館」を全国で現状の20店から早期に50店まで増やす計画を打ち出しています。
中古家電の魅力の魅力は、まだ使用に耐えられる状況にありながらも新品に対して圧倒的に安いことですね。
ここに至る背景のひとつは良質な中古品が増えている点も関係していると思います。
メーカーは消費を喚起し、絶えず売上を得ていくために新商品の投入を繰り返します。
また販売店側も買い替え需要を促そうと下取りなどのアプローチも展開していますからね。
その結果としてまだ十分に使用に耐えられる製品というものが中古市場に並ぶ構造があります。
しかもヤマダの場合は買い取った中古品をそのまま販売するのではなく、全てを分解・洗浄してから組み立て直しているから、これは中古といえど一定期間の使用は問題なくできるシロモノだと思います。
このようなアプローチは以前にブログで紹介した空き家再生事業と本質部分で通じるものがあります。
以前に取り上げたのはルーヴィスという企業が「カリアゲ」の商品名で事業展開をしている空き家再生事業です。
こちらは築年数などが古くて借り手がつかない築30年以上の物件を同社が借り上げて改修し、それを転貸する仕組みです。
その特徴はルーヴィスによる転貸期間を6年に設定し、そこでの賃料収入で改修費用をまかなうモデルで、大家は改修への費用負担なくこれができる点にあります。
ここでのポイントはリノベーションによる「商品の再生」と「リスクの引き受け」です。
商品の再生によってユーザーが住みたいと思う状況をつくると同時に、先行きが不透明でそのためのリスクが取れないでいる大家に対して、その後の家賃で回収するモデルでリスクを引き受けています。
先ほどのヤマダ電機で言えば、ユーザーから買い取った中の良質な製品を分解・洗浄・組み立てによって再び商品として販売ができる状態にまで仕立て直します。
この技術スタッフによるアプローチの部分が言わば「商品の再生」です。
加えて中古品購入にあたっての最も大きなリスクはすぐに壊れて使えなくなることなので、買い手にとってのリスクであるこの点を保証期間延長によって「リスクの引き受け」をしています。
商品の再生とリスクの引き受け、この双方をセットにできると、塩漬けになった不動産や今回の家電製品のように、様々な領域において顧客創造をすることができます。
なぜなら、商品が再生できればその新たな魅力のもとに買い手がつき、同時にリスクの引き受けによって売り手側のネックを解消してあげれば、売り手と買い手の双方にとって望ましい状況になるからです。
そんなわけで「商品の再生」と「リスクの引き受け」、これらをセットで物事を発想してみると良いと思います。
by biz-365
| 2016-04-19 19:29
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