2016年 01月 17日
1月17日(日):新市場も茨の道!? |
昨日は日本KFCホールディングス傘下で宅配ピザの「ピザハット」を運営するフェニックスが店内に飲食スペースを持つレストランタイプの新型店を拡充していく事例を引き合いにした話をしました。
このような方向性に舵を切った背景は外食産業の成熟から派生をした宅配市場の過熱により、競争激化が激化をしたことによるものですね。
昨日も記した通りですが、改めて理解をしておくべきは前述したような市場の成熟が業態の線引きを不透明なものにして、より大きなひとつの市場に組み込まれていくことがひとつです。
先の例で言えば、既存の外食産業のプレイヤーが宅配をやるようになる一方、既存の宅配産業のプレイヤーが店舗型を展開し、もともとはある程度の線引きで棲み分けがなされていた境界線が崩壊し、それらをごちゃ混ぜにしたひとつの市場のなかでの競争を余儀なくされることを意味します。
そしてもうひとつは長い時間軸で物事を捉えると、市場の成熟によるライフサイクルとマーケットが求める価値観の変化に伴う揺り戻しが生じて「総花的⇒特化型⇒総花的」のサイクルを繰り返すことがもうひとつだとの説明をしたと思います。
いつも言うことですが、ある会社にとっては新規事業であっても、その進出する市場がまったく未開の市場でもない限り、そこに既存のプレイヤーがいるわけです。
当然ながら、そこでも従来とは異なる形で新たな競争が発生します。
今回のピザハットで言えば、新たにレストランタイプの新型店の展開ですが、これは従来型の外食市場との競争が待っています。
より狭義な競争としては、ピザを提供する外食店との比較が生じます。
前述した新型店では店内で提供するピザの価格設定は宅配の半額に設定するとのことで、Mサイズなら1,000円前後になります。
ここにドリンクバーをプラスすれば1,200円程度で、仮にサラダなどのサイドメニューを頼めば単価が1,500円超になるでしょうか。
狭義の競争環境だけで言っても、1,500円超の価格設定なら「シェーキーズ」が存在します。
シェーキーズの場合、ピザは食べ放題でサラダバー、ドリンクバーといったサービスも時間制限はなく、同程度の価格で付加価値も付けた競合です。
一方、より低価格な路線に目を向けると以前にもこのブログで紹介したようなナポリスのようなプレイヤーがいます。
価格は宅配ピザの5分の1でマルゲリータのMサイズなら350円、専用窯や特注生地、そしてオペレーションによって焼き上がり時間を90秒にまで短縮する工夫もしています。
こういった種々のプレイヤーのなかで、どのようなポジショニングを取るのかがひとつの課題でしょう。
そしてもうひとつの課題は既存事業との兼ね合いですね。
店舗型での価格が宅配店の半額だとすると、店舗型でそれを食べるとお得感を得られる面はあるかもしれません。
しかしながら逆の見方をすれば、ピザとしては全く同じ商品なのに宅配にすると価格が2倍になるという捉え方もできます。
これはある意味では宅配ピザの価格の半分は宅配料なのだとマーケットに対して原価構造を示しているのと同じです。
仮に2,000円の宅配ピザだったとすれば、1,000円のピザに1,000円の宅配料を支払って購入していることを暗に広めていくことにもつながります。
そうなったときに中核事業である宅配ピザを「買いたい」と思う人が増えるのか、減るのか、といったことですね。
宅配型から店舗型への新規事業であっても、前述したような課題は不可避なので、これはこれで茨の道でしょう。
そのなかでも選ばれる状態になるには、どうしなければならないのか。
それを突き詰めて考えていくことが大切だと思います。
このような方向性に舵を切った背景は外食産業の成熟から派生をした宅配市場の過熱により、競争激化が激化をしたことによるものですね。
昨日も記した通りですが、改めて理解をしておくべきは前述したような市場の成熟が業態の線引きを不透明なものにして、より大きなひとつの市場に組み込まれていくことがひとつです。
先の例で言えば、既存の外食産業のプレイヤーが宅配をやるようになる一方、既存の宅配産業のプレイヤーが店舗型を展開し、もともとはある程度の線引きで棲み分けがなされていた境界線が崩壊し、それらをごちゃ混ぜにしたひとつの市場のなかでの競争を余儀なくされることを意味します。
そしてもうひとつは長い時間軸で物事を捉えると、市場の成熟によるライフサイクルとマーケットが求める価値観の変化に伴う揺り戻しが生じて「総花的⇒特化型⇒総花的」のサイクルを繰り返すことがもうひとつだとの説明をしたと思います。
いつも言うことですが、ある会社にとっては新規事業であっても、その進出する市場がまったく未開の市場でもない限り、そこに既存のプレイヤーがいるわけです。
当然ながら、そこでも従来とは異なる形で新たな競争が発生します。
今回のピザハットで言えば、新たにレストランタイプの新型店の展開ですが、これは従来型の外食市場との競争が待っています。
より狭義な競争としては、ピザを提供する外食店との比較が生じます。
前述した新型店では店内で提供するピザの価格設定は宅配の半額に設定するとのことで、Mサイズなら1,000円前後になります。
ここにドリンクバーをプラスすれば1,200円程度で、仮にサラダなどのサイドメニューを頼めば単価が1,500円超になるでしょうか。
狭義の競争環境だけで言っても、1,500円超の価格設定なら「シェーキーズ」が存在します。
シェーキーズの場合、ピザは食べ放題でサラダバー、ドリンクバーといったサービスも時間制限はなく、同程度の価格で付加価値も付けた競合です。
一方、より低価格な路線に目を向けると以前にもこのブログで紹介したようなナポリスのようなプレイヤーがいます。
価格は宅配ピザの5分の1でマルゲリータのMサイズなら350円、専用窯や特注生地、そしてオペレーションによって焼き上がり時間を90秒にまで短縮する工夫もしています。
こういった種々のプレイヤーのなかで、どのようなポジショニングを取るのかがひとつの課題でしょう。
そしてもうひとつの課題は既存事業との兼ね合いですね。
店舗型での価格が宅配店の半額だとすると、店舗型でそれを食べるとお得感を得られる面はあるかもしれません。
しかしながら逆の見方をすれば、ピザとしては全く同じ商品なのに宅配にすると価格が2倍になるという捉え方もできます。
これはある意味では宅配ピザの価格の半分は宅配料なのだとマーケットに対して原価構造を示しているのと同じです。
仮に2,000円の宅配ピザだったとすれば、1,000円のピザに1,000円の宅配料を支払って購入していることを暗に広めていくことにもつながります。
そうなったときに中核事業である宅配ピザを「買いたい」と思う人が増えるのか、減るのか、といったことですね。
宅配型から店舗型への新規事業であっても、前述したような課題は不可避なので、これはこれで茨の道でしょう。
そのなかでも選ばれる状態になるには、どうしなければならないのか。
それを突き詰めて考えていくことが大切だと思います。
by biz-365
| 2016-01-17 19:26
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