2015年 11月 26日
11月26日(木):ベストなトラブル対応 |
昨日の帰りがけに乗っていた東海道線が途中停車をするトラブルがあったのですが、そこでの状況対応が非常に良かったので、それに関連したことを少しばかり。
通勤電車、新幹線、飛行機等の遅延・運休・機体や車両交換による振り替え輸送など、インフラ関連のトラブルは数多く経験をしてきましたが、今回の対応はストレスレベルを最小限に抑えたベストなものだったと思います。
事は東海道線の品川と川崎間を走行中に前方にある踏切で異常を知らせる信号が出ているとのことで、緊急停車をしたことが始まりです。
ここで即座に車掌が緊急停車をした理由を説明し、遅延が生じたお詫びをアナウンスします。
その場で3分ほど停止をしていたと思いますが、その間も緊急停車した理由と異常を感知した原因が確認でき次第、運行再開する旨、そしてお詫びを繰り返し案内しアナウンスをしていました。
次に異常を感知した前方の踏み切りまではまだ距離があるため、電車を徐行運転でその踏切直前まで移動させて停車をし、運転手が踏切の確認にいく流れの説明があり、電車がゆるやかに徐行運転を始めます。
そして踏切前で停車をし、運転手が確認へと向かいます。
それと同時に架線が切断などしていないかを確認するため、いったんパンタグラフ(架線から電車へ電気を取り込む車両上部についている機器)を下げるアナウンスがあります。
パンタグラフが下がると給電が途切れるので、電車内は真っ暗になりました。
その真っ暗な間も現在確認している事柄の説明をし、この停電が車両の故障等ではないから安心してください、といったアナウンスが行われます。
その後、架線に問題がないことが確認されると、パンタグラフを上げる旨の案内があり、それと同時に電車内に明かりと空調が戻ります。
昨今は他の路線で架線が切られる、切れるといったトラブルがあって大幅遅延になった事故もあったから、そのあたりも考慮しての確認だったのでしょう。
そうして踏切にも問題がないことが確認されると、運転再開のアナウンスがあり車両が動き出します。
それと同時に車掌はこの一連の経緯を改めて整理して説明を始めます。
最初に緊急停止した理由、徐行運転をして再停止をした理由、一時車内が停電した理由とその際に何を行ったのか、そして当初予定時刻よりも何分遅れになった現状とそれに関するお詫びのアナウンスです。
この間は時間にして約15分だったと思います。
大勢の方が帰宅の途につく時間で電車内は満員、その状態で駅間に停止しての缶詰状態、さらには停電といった状況になれば、15分間といえども多くの方が不平不満を口にしたり、車両内にストレスが満ちた空気感になるものですが、私が周囲を見渡す限りはそのような感じは全くありませんでした。
これは車掌による一連の細かなアナウンスの賜物で、これがトラブルによるストレスを最小限にとどめた最大の要因だと感じます。
この車掌がアナウンスをしていた事柄はその時々の現在の状況、これからすべきこと・起こること、問題がなく安心をさせるための配慮・気遣い、事柄の整理、そして遅延したことのお詫び、といったものです。
現状を事細かに伝えているから混乱もないし、誤った憶測も生じません。
そして現状をもとにこれからすべきことが伝えられるので、何となく先行きが見えるので不安感が薄れます。
そして安心させるための配慮と遅延したお詫びがあり、状況に対して最大限の対処をしている誠意が伝わってくるから、遅れたことへの腹立たしさのようなものを多くの人が感じずに済んだように思えます。
電車にしても、新幹線にしても、飛行機にしてもトラブル対応のマニュアルは当然ながらにあるでしょうが、これまでのどの対応よりも流れるような案内だったので、やはりこれは個人の能力による部分が大きかったのだと感じます。
今回はインフラによるユーザーへの対処としてのアナウンスでしたが、先の車掌が繰り返し伝えた観点は組織内で仕事をする際の報告時における重要なポイントとも完全に一致をします。
まずは現在の状況を的確に、そして迅速に伝えることがひとつです。
そして、今後どのようなことが起きえる可能性があるのか、それに対してどのような対処をしていくのか、ですね。
そのうえで、事柄が一区切りをしたら全てを整理してまとめ、時間軸に沿って全体像を説明する、そんな流れです。
これは仕事上で何かが生じた場合に、組織の上長が聞きたいポイントが網羅されていると言えます。
今回の事例を見てもそうですが、やはり相手が知りたいことが分かっている人、基本が押さえられている人は、イレギュラーにも柔軟に対処するし、その対応が的確です。
もし、自社の社員が車掌と同じ立場にあったら、どんなアナウンスをしただろうか、運転再開後はそんなことを考えていました(笑)
そんなわけで、いつだって土台としてその人を支えてくれるのは基本だということです。
通勤電車、新幹線、飛行機等の遅延・運休・機体や車両交換による振り替え輸送など、インフラ関連のトラブルは数多く経験をしてきましたが、今回の対応はストレスレベルを最小限に抑えたベストなものだったと思います。
事は東海道線の品川と川崎間を走行中に前方にある踏切で異常を知らせる信号が出ているとのことで、緊急停車をしたことが始まりです。
ここで即座に車掌が緊急停車をした理由を説明し、遅延が生じたお詫びをアナウンスします。
その場で3分ほど停止をしていたと思いますが、その間も緊急停車した理由と異常を感知した原因が確認でき次第、運行再開する旨、そしてお詫びを繰り返し案内しアナウンスをしていました。
次に異常を感知した前方の踏み切りまではまだ距離があるため、電車を徐行運転でその踏切直前まで移動させて停車をし、運転手が踏切の確認にいく流れの説明があり、電車がゆるやかに徐行運転を始めます。
そして踏切前で停車をし、運転手が確認へと向かいます。
それと同時に架線が切断などしていないかを確認するため、いったんパンタグラフ(架線から電車へ電気を取り込む車両上部についている機器)を下げるアナウンスがあります。
パンタグラフが下がると給電が途切れるので、電車内は真っ暗になりました。
その真っ暗な間も現在確認している事柄の説明をし、この停電が車両の故障等ではないから安心してください、といったアナウンスが行われます。
その後、架線に問題がないことが確認されると、パンタグラフを上げる旨の案内があり、それと同時に電車内に明かりと空調が戻ります。
昨今は他の路線で架線が切られる、切れるといったトラブルがあって大幅遅延になった事故もあったから、そのあたりも考慮しての確認だったのでしょう。
そうして踏切にも問題がないことが確認されると、運転再開のアナウンスがあり車両が動き出します。
それと同時に車掌はこの一連の経緯を改めて整理して説明を始めます。
最初に緊急停止した理由、徐行運転をして再停止をした理由、一時車内が停電した理由とその際に何を行ったのか、そして当初予定時刻よりも何分遅れになった現状とそれに関するお詫びのアナウンスです。
この間は時間にして約15分だったと思います。
大勢の方が帰宅の途につく時間で電車内は満員、その状態で駅間に停止しての缶詰状態、さらには停電といった状況になれば、15分間といえども多くの方が不平不満を口にしたり、車両内にストレスが満ちた空気感になるものですが、私が周囲を見渡す限りはそのような感じは全くありませんでした。
これは車掌による一連の細かなアナウンスの賜物で、これがトラブルによるストレスを最小限にとどめた最大の要因だと感じます。
この車掌がアナウンスをしていた事柄はその時々の現在の状況、これからすべきこと・起こること、問題がなく安心をさせるための配慮・気遣い、事柄の整理、そして遅延したことのお詫び、といったものです。
現状を事細かに伝えているから混乱もないし、誤った憶測も生じません。
そして現状をもとにこれからすべきことが伝えられるので、何となく先行きが見えるので不安感が薄れます。
そして安心させるための配慮と遅延したお詫びがあり、状況に対して最大限の対処をしている誠意が伝わってくるから、遅れたことへの腹立たしさのようなものを多くの人が感じずに済んだように思えます。
電車にしても、新幹線にしても、飛行機にしてもトラブル対応のマニュアルは当然ながらにあるでしょうが、これまでのどの対応よりも流れるような案内だったので、やはりこれは個人の能力による部分が大きかったのだと感じます。
今回はインフラによるユーザーへの対処としてのアナウンスでしたが、先の車掌が繰り返し伝えた観点は組織内で仕事をする際の報告時における重要なポイントとも完全に一致をします。
まずは現在の状況を的確に、そして迅速に伝えることがひとつです。
そして、今後どのようなことが起きえる可能性があるのか、それに対してどのような対処をしていくのか、ですね。
そのうえで、事柄が一区切りをしたら全てを整理してまとめ、時間軸に沿って全体像を説明する、そんな流れです。
これは仕事上で何かが生じた場合に、組織の上長が聞きたいポイントが網羅されていると言えます。
今回の事例を見てもそうですが、やはり相手が知りたいことが分かっている人、基本が押さえられている人は、イレギュラーにも柔軟に対処するし、その対応が的確です。
もし、自社の社員が車掌と同じ立場にあったら、どんなアナウンスをしただろうか、運転再開後はそんなことを考えていました(笑)
そんなわけで、いつだって土台としてその人を支えてくれるのは基本だということです。
by biz-365
| 2015-11-26 19:18
|
Comments(0)