2014年 06月 05日
6月5日(木):製品普及の在りようが変わりつつある |
先日の日経新聞には「タブレット どこへ行く」と題した記事がありました。
内容としてはここに来てタブレットの国内出荷台数が鈍っている現状を伝えるものです。
同記事によれば2014年1~3月のタブレット出荷台数は前年同期比3.2%減と初めて前年を下回った模様です。
その要因としてはトレンドに敏感な初期の購入者層の需要が一巡したことが挙げられています。
また、キーボードの切り離しが可能なパソコンとタブレットを兼ねた端末やスマートフォンとタブレットの中間として位置付けられるファブレットといった競合が増えてきたことも一因とされています。
このような流れは国内だけに留まらず、世界のタブレット出荷台数を見ても2013年は前年に対して51.8%の伸びであったものが、2014年は前年比12.1%になる見込みで、その伸び率が急速に鈍化してきたことも見てとれます。
タブレットが市場投入されて以降はパソコンの出荷台数が急減したこともあって、このままタブレットがパソコンにとって代わり主要な端末になること、旧世代機を駆逐していくかに思われていた節もありましたが、そのようにはなっていないのが現状です。
こういった状況になっている理由として、私は主に2つの要因があると思っています。
まず、ひとつ目は従来のパソコン等で仕事や生活における必需機能は既に満たされている点ですね。
確かにタブレット端末は見た目もスマートでインターフェースも革新的です。
そのようなデザイン性や操作性、利便性は素晴らしいものの、前述したような必需機能を根底から変えてしまう程ではありません。
それゆえ、「それらがなければ困る」といった必要性に駆られる要素は薄いのが現状でしょう。
そのため、従来の機器を使用していて現状に困らない人にとっては、それを購入する必然性が生じてきません。
それはこれまでの製品開発の変遷によって商品のクオリティが成熟段階に達しているからに他ならないでしょう。
続いてふたつ目の要因は変化のスピードが速く、それがフォローできない層が増えている点にあるのではないかと考えています。
ここ数年だけを切り取ってみてもスマートフォンの登場、タブレット端末、そしてウェアラブル端末といった形で変化のスピードは目まぐるしく、これは従来の比ではありません。
これほどまでのスピードで自らを取り巻く環境が変化をした例は過去にないので推論でしかありませんが、変化の速さに追い付いていけない層、そのフォローを必要としない層が増えているのではないかと思います。
この点はタブレットよりも先に普及率が鈍化してきたスマートフォンの状況を見ても、そのようなことが言えるのではないかと感じますね。
こういった状況を見ていると、かつての家電製品やパソコン、あるいは携帯電話等の製品が見せてきた普及率の推移が、今後の製品においては同様な形で動いていかないことを示唆しているようにも思えます。
これはハードウェアを扱うメーカーやそれに関連する部品メーカーをはじめ、ソフトウェアメーカーにとっては事業にとって大きな影響を及ぼすものでしょう。
新製品あたりの普及率が伸び悩めば製品から得られる時間軸のなかでの利益は大きく変わるし、それは当然ながら製品開発におけるスタンスにも関連するはずです。
このあたりは今後の動向を見ながら、いまの世界における見極めをしていく必要があると思います。
内容としてはここに来てタブレットの国内出荷台数が鈍っている現状を伝えるものです。
同記事によれば2014年1~3月のタブレット出荷台数は前年同期比3.2%減と初めて前年を下回った模様です。
その要因としてはトレンドに敏感な初期の購入者層の需要が一巡したことが挙げられています。
また、キーボードの切り離しが可能なパソコンとタブレットを兼ねた端末やスマートフォンとタブレットの中間として位置付けられるファブレットといった競合が増えてきたことも一因とされています。
このような流れは国内だけに留まらず、世界のタブレット出荷台数を見ても2013年は前年に対して51.8%の伸びであったものが、2014年は前年比12.1%になる見込みで、その伸び率が急速に鈍化してきたことも見てとれます。
タブレットが市場投入されて以降はパソコンの出荷台数が急減したこともあって、このままタブレットがパソコンにとって代わり主要な端末になること、旧世代機を駆逐していくかに思われていた節もありましたが、そのようにはなっていないのが現状です。
こういった状況になっている理由として、私は主に2つの要因があると思っています。
まず、ひとつ目は従来のパソコン等で仕事や生活における必需機能は既に満たされている点ですね。
確かにタブレット端末は見た目もスマートでインターフェースも革新的です。
そのようなデザイン性や操作性、利便性は素晴らしいものの、前述したような必需機能を根底から変えてしまう程ではありません。
それゆえ、「それらがなければ困る」といった必要性に駆られる要素は薄いのが現状でしょう。
そのため、従来の機器を使用していて現状に困らない人にとっては、それを購入する必然性が生じてきません。
それはこれまでの製品開発の変遷によって商品のクオリティが成熟段階に達しているからに他ならないでしょう。
続いてふたつ目の要因は変化のスピードが速く、それがフォローできない層が増えている点にあるのではないかと考えています。
ここ数年だけを切り取ってみてもスマートフォンの登場、タブレット端末、そしてウェアラブル端末といった形で変化のスピードは目まぐるしく、これは従来の比ではありません。
これほどまでのスピードで自らを取り巻く環境が変化をした例は過去にないので推論でしかありませんが、変化の速さに追い付いていけない層、そのフォローを必要としない層が増えているのではないかと思います。
この点はタブレットよりも先に普及率が鈍化してきたスマートフォンの状況を見ても、そのようなことが言えるのではないかと感じますね。
こういった状況を見ていると、かつての家電製品やパソコン、あるいは携帯電話等の製品が見せてきた普及率の推移が、今後の製品においては同様な形で動いていかないことを示唆しているようにも思えます。
これはハードウェアを扱うメーカーやそれに関連する部品メーカーをはじめ、ソフトウェアメーカーにとっては事業にとって大きな影響を及ぼすものでしょう。
新製品あたりの普及率が伸び悩めば製品から得られる時間軸のなかでの利益は大きく変わるし、それは当然ながら製品開発におけるスタンスにも関連するはずです。
このあたりは今後の動向を見ながら、いまの世界における見極めをしていく必要があると思います。
by biz-365
| 2014-06-05 21:43
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