2013年 05月 15日
5月15日(水):新しい飲み方の提案で消費を喚起 |
先週の日経新聞にはアサヒビールが氷点下に冷やした「スーパードライ」が飲めるアンテナショップ、「エクストラコールドバー シンジュク」を9月までの期間限定で開業した旨が記されていました。
同店舗では通常のスーパードライのほかに、黒ビール「ドライブラック」にレモンなどの柑橘類を搾ってミントを添える新メニューも提供するとのことです。
氷点下の黒ビールと合わせる柑橘類はレモン、ライム、オレンジの3種で、氷の入ったグラスに注ぐ「超爽快」をうたった商品になっています。
※こんな感じです。
http://www.asahibeer.co.jp/dryblack/barstyle/index.html
今から約5ヶ月ほど前の有料メルマガ「Power of Thinking」ではビール市場を取り上げ、そのなかで私は「新たな飲み方・楽しみ方の提案」に言及しましたが、今年の夏にかけてはこのような商品が出てくるものと思っていました。
私がこのように考えた背景は、ビールが既に成熟した商品になっていて、これまでに何度も手直しを重ねられ、さらには新ブランドが投じられてきた市場であることがひとつです。
それゆえ、どのメーカーの商品クオリティも一定水準に達しており、商品そのもので大きな変化を生むのは難度が高い状況にあります。
そこで有効なのは、今回のような飲み方や楽しみ方といった「周辺価値」を高めてアクセントをつけていく手段なわけですね。
前述したような市場の状況、競争環境側から見た時に、このような動きが起こりやすい状況が存在していたということです。
加えて、今度は企業側に目を向けると、そこにもこのような取り組みに傾く理由があります。
それは経営資源とリスク許容度の観点ですね。
市場での新たな消費を喚起するために、これまでビールメーカーが行ってきたスタンダードな取り組みは新商品の投入です。
ただ、新商品投入には商品開発にヒト、モノ、カネ、時間が掛かるし、それが市場に浸透するかどうかのリスクも抱えています。
これまで幾つも新商品が投入されてきましたが、継続して売場に残っている商品はごくわずかなのが、その証左でしょう。
こういった新商品開発に対して、新しい飲み方や楽しみ方の提案というのは既存の商品をアレンジする程度だから、そこに要する経営資源やリスクが軽く済むものです。
加えてアサヒのエクストラコールドやキリンのフローズンビールなど、新たな飲み方提案が市場に受け入れられたという小さな成功体験もあります。
つまりは市場側から見ても、企業側から見ても、このような動きにつながりそうな要因があったわけですね。
そこで企業が最も取り組みやすく、新たな消費の刺激になりそうな手段として、これまでにない飲み方や楽しみ方の提案に着手することを示した次第です。
未来が見えるなどと大仰なことを言うつもりは一切ありませんが、可能な限り正しく現状認識が出来れば、その直後にどのような動きが起こりえるのかぐらいは概ね予測が立つものです。
今回は有料メルマガで取り上げたネタと重なるものだったので、その後の後追いとして触れましたが、まずは「現状認識をして」、「そこから自分なりの仮設を立て」、「そして検証を繰り返す」、このサイクルで自分の思考力を鍛えていくのが大事なことだと思います。
同店舗では通常のスーパードライのほかに、黒ビール「ドライブラック」にレモンなどの柑橘類を搾ってミントを添える新メニューも提供するとのことです。
氷点下の黒ビールと合わせる柑橘類はレモン、ライム、オレンジの3種で、氷の入ったグラスに注ぐ「超爽快」をうたった商品になっています。
※こんな感じです。
http://www.asahibeer.co.jp/dryblack/barstyle/index.html
今から約5ヶ月ほど前の有料メルマガ「Power of Thinking」ではビール市場を取り上げ、そのなかで私は「新たな飲み方・楽しみ方の提案」に言及しましたが、今年の夏にかけてはこのような商品が出てくるものと思っていました。
私がこのように考えた背景は、ビールが既に成熟した商品になっていて、これまでに何度も手直しを重ねられ、さらには新ブランドが投じられてきた市場であることがひとつです。
それゆえ、どのメーカーの商品クオリティも一定水準に達しており、商品そのもので大きな変化を生むのは難度が高い状況にあります。
そこで有効なのは、今回のような飲み方や楽しみ方といった「周辺価値」を高めてアクセントをつけていく手段なわけですね。
前述したような市場の状況、競争環境側から見た時に、このような動きが起こりやすい状況が存在していたということです。
加えて、今度は企業側に目を向けると、そこにもこのような取り組みに傾く理由があります。
それは経営資源とリスク許容度の観点ですね。
市場での新たな消費を喚起するために、これまでビールメーカーが行ってきたスタンダードな取り組みは新商品の投入です。
ただ、新商品投入には商品開発にヒト、モノ、カネ、時間が掛かるし、それが市場に浸透するかどうかのリスクも抱えています。
これまで幾つも新商品が投入されてきましたが、継続して売場に残っている商品はごくわずかなのが、その証左でしょう。
こういった新商品開発に対して、新しい飲み方や楽しみ方の提案というのは既存の商品をアレンジする程度だから、そこに要する経営資源やリスクが軽く済むものです。
加えてアサヒのエクストラコールドやキリンのフローズンビールなど、新たな飲み方提案が市場に受け入れられたという小さな成功体験もあります。
つまりは市場側から見ても、企業側から見ても、このような動きにつながりそうな要因があったわけですね。
そこで企業が最も取り組みやすく、新たな消費の刺激になりそうな手段として、これまでにない飲み方や楽しみ方の提案に着手することを示した次第です。
未来が見えるなどと大仰なことを言うつもりは一切ありませんが、可能な限り正しく現状認識が出来れば、その直後にどのような動きが起こりえるのかぐらいは概ね予測が立つものです。
今回は有料メルマガで取り上げたネタと重なるものだったので、その後の後追いとして触れましたが、まずは「現状認識をして」、「そこから自分なりの仮設を立て」、「そして検証を繰り返す」、このサイクルで自分の思考力を鍛えていくのが大事なことだと思います。
by biz-365
| 2013-05-15 20:20
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