2013年 03月 20日
3月20日(水):モデル化の効用 |
このブログでよくお伝えしていることのひとつに、物事を捉える際にはモデル化して考えることを挙げています。
マーケティングなどで言えば単に事例としての把握だけではなく、その取り組みがどのような考え方によって行われているのか、その思考や構造を理解するということですね。
最近ではファミリーマートのチケット販売強化というアクションを、マーケティングの観点で「周縁」+「上流」+「独占」と分解をして説明をした通りです。
このような形でモデル化しておくことのメリットは、別な領域への応用を利かせやすい点にあります。
ただの事例把握だけでは次の思考へ広がりが出にくいですが、抽象化によってモデルという形で概念にしておけば、そこから領域に合わせて具体化をすれば展開しやすいわけですね。
本日も同様にひとつの事例を分解によってモデル化をしてみます。
今回ピックアップをするのは中古品市場でネット専業のリサイクル店を運営するマーケットエンタープライズです。
直近の1年半で中古品の買い取り量を2.5倍に増加させ、売上は2012年が前期比で約2倍、今期もさらに前期比で2倍と倍々での成長を見込んでいる企業ですね。
そんな彼等が行っている事業をモデル化してみると、それは「細分化」+「チャネルの多様化」+「高回転率」として表現できると思います。
まず「細分化」から説明をしていきましょう。
彼等は中古品の買い取りにあたっては「中古品買い取りやっています、不要なモノをお売りください」という一般的なことはやっていないんですね。
何をやっているかといえば、「家電高く売れるドットコム」「楽器高く売れるドットコム」「フィギュア高く売れるドットコム」「スポーツ用品高く売れるドットコム」など、商品分野ごとに細分化したサイトを作ってアプローチをしています。
その数は全部で20以上にもなりますが、こうやって細分化することの利点は売り手に見つけてもらいやすい、そして専門性があるように見えて高値での買い取りを期待させる、といった効用があると思います。
中古品販売というビジネスでは「買い取り=仕入れ=品揃え」ですから、このようなアプローチで買い取り商品を増やすことができれば、それは同時に商品の品揃えを豊富にして店舗の魅力を高めることにつながるので一挙両得と言えるでしょう。
次は「チャネルの多様化」ですね。
彼等が多様化しているのは買い取り側のチャネルです。
まず前述した細分化によるサイトを用いてネットでの買い取りがひとつ、そして商品を補完している拠点に対象となるモノを持ち込んでもらう店頭での買い取り、それに加えてスタッフが拠点から自宅へ伺っての出張買い取りも行っています。
先に触れた細分化はカテゴリーを多様化したわけですが、こちらは買い取りのチャネルを多様化することで、商品の買い取りを促して販売商品のラインナップを豊富にしているわけですね。
そして最後は「高回転率」です。
こちらのリサイクル店では年間の在庫回転率が16~18回ということで、通常のリサイクル店における4~8回転に比べると2~3倍ほど回転率が高くなっています。
当たり前ですが回転率が高ければ、商品がすぐにキャッシュに代わり、それと同時に利益を生む瞬間が何度もあるということですね。
このような状況を生む要因のひとつがネット専業という業態にあります。
ネット専業で店舗が不要なので、その分のコストが販売価格の割引原資として使われ、販売時に買いやすい値付けができる、それがひとつの特徴になっています。
それぞれに分解した要素の説明としては、こんな感じでしょうか。
こうやってそれぞれの要素を見てみると、極めて合理性の高いことを積み上げているモデルだな、ということが分かるのではないかと思います。
同時に冒頭で述べたような物事をモデル化し、そこに流れている思考や構造を理解することの大切さを感じてもらえれば良いですね。
事例に対してここまでのステップを経てから自分のアタマにインプットをしておけば、フィットネスを始めとした自分が用いたい領域への応用も比較的容易に進むでしょう。
そんなわけで、何か他業態などで面白い事例を目にした際などは、このような形での理解、インプットの習慣をつけておくのが良いと思います。
マーケティングなどで言えば単に事例としての把握だけではなく、その取り組みがどのような考え方によって行われているのか、その思考や構造を理解するということですね。
最近ではファミリーマートのチケット販売強化というアクションを、マーケティングの観点で「周縁」+「上流」+「独占」と分解をして説明をした通りです。
このような形でモデル化しておくことのメリットは、別な領域への応用を利かせやすい点にあります。
ただの事例把握だけでは次の思考へ広がりが出にくいですが、抽象化によってモデルという形で概念にしておけば、そこから領域に合わせて具体化をすれば展開しやすいわけですね。
本日も同様にひとつの事例を分解によってモデル化をしてみます。
今回ピックアップをするのは中古品市場でネット専業のリサイクル店を運営するマーケットエンタープライズです。
直近の1年半で中古品の買い取り量を2.5倍に増加させ、売上は2012年が前期比で約2倍、今期もさらに前期比で2倍と倍々での成長を見込んでいる企業ですね。
そんな彼等が行っている事業をモデル化してみると、それは「細分化」+「チャネルの多様化」+「高回転率」として表現できると思います。
まず「細分化」から説明をしていきましょう。
彼等は中古品の買い取りにあたっては「中古品買い取りやっています、不要なモノをお売りください」という一般的なことはやっていないんですね。
何をやっているかといえば、「家電高く売れるドットコム」「楽器高く売れるドットコム」「フィギュア高く売れるドットコム」「スポーツ用品高く売れるドットコム」など、商品分野ごとに細分化したサイトを作ってアプローチをしています。
その数は全部で20以上にもなりますが、こうやって細分化することの利点は売り手に見つけてもらいやすい、そして専門性があるように見えて高値での買い取りを期待させる、といった効用があると思います。
中古品販売というビジネスでは「買い取り=仕入れ=品揃え」ですから、このようなアプローチで買い取り商品を増やすことができれば、それは同時に商品の品揃えを豊富にして店舗の魅力を高めることにつながるので一挙両得と言えるでしょう。
次は「チャネルの多様化」ですね。
彼等が多様化しているのは買い取り側のチャネルです。
まず前述した細分化によるサイトを用いてネットでの買い取りがひとつ、そして商品を補完している拠点に対象となるモノを持ち込んでもらう店頭での買い取り、それに加えてスタッフが拠点から自宅へ伺っての出張買い取りも行っています。
先に触れた細分化はカテゴリーを多様化したわけですが、こちらは買い取りのチャネルを多様化することで、商品の買い取りを促して販売商品のラインナップを豊富にしているわけですね。
そして最後は「高回転率」です。
こちらのリサイクル店では年間の在庫回転率が16~18回ということで、通常のリサイクル店における4~8回転に比べると2~3倍ほど回転率が高くなっています。
当たり前ですが回転率が高ければ、商品がすぐにキャッシュに代わり、それと同時に利益を生む瞬間が何度もあるということですね。
このような状況を生む要因のひとつがネット専業という業態にあります。
ネット専業で店舗が不要なので、その分のコストが販売価格の割引原資として使われ、販売時に買いやすい値付けができる、それがひとつの特徴になっています。
それぞれに分解した要素の説明としては、こんな感じでしょうか。
こうやってそれぞれの要素を見てみると、極めて合理性の高いことを積み上げているモデルだな、ということが分かるのではないかと思います。
同時に冒頭で述べたような物事をモデル化し、そこに流れている思考や構造を理解することの大切さを感じてもらえれば良いですね。
事例に対してここまでのステップを経てから自分のアタマにインプットをしておけば、フィットネスを始めとした自分が用いたい領域への応用も比較的容易に進むでしょう。
そんなわけで、何か他業態などで面白い事例を目にした際などは、このような形での理解、インプットの習慣をつけておくのが良いと思います。
by biz-365
| 2013-03-20 19:47
|
Comments(0)