2013年 02月 14日
2月14日(木):揺り戻しは起こるもの |
先週の日経MJには「フルサービス喫茶店倍増」との見出しがつけられた記事がありました。
内容を要約すると、テーブルで店員が注文を取る形のフルサービス喫茶店が、足元の好調な業績を受けて相次ぎ出店を拡大する意向を示している旨を報じたものです。
具体例は以下の通りですね。
・コメダ
現在の約500店舗を今後は早期に全国1,000店舗体制へ
・銀座ルノアール
郊外店「ミヤマ珈琲」を軸に、現在の約110店舗を5年間で2倍へ
・ドトール・日レスホールディングス(星乃珈琲店)
現在の約40店舗を2014年2月末までに、2倍以上の90店舗超へ
こんな感じです。
これまでの流れはスターバックスをはじめとするシアトル系カフェの隆盛によって、それらのカフェスタイルが圧倒的な主流になっていました。
それがここにきて、少しずつ揺り戻しが起き始めている感があります。
やはり物事というのは長期の時間軸で見ていくと、ある一定のところまで流れが傾けば、一部ではそこから逆に振れて揺り戻しが起こるものですね。
カフェ市場というのはこのブログでも何度か記載している通り、異業種が入り乱れて競争環境が厳しくなっています。
従来のカフェに加えてマクドナルドに代表されるファストフード店での割安なコーヒーの提供、あるいはカフェ業態の開発、そしてコンビニエンスストアの店頭での淹れたてコーヒーなどなど。
ただ、これらの競争の軸というのは手軽さ、割安さが中心になっているので、落ち着いてゆっくりとコーヒーを飲みたい、そこで過ごす時間や会話を楽しみたいといった層からすれば、そのお眼鏡に適うものではないわけですね。
そういった層が好んで利用をするのが、冒頭に記したようなフルサービスでの喫茶店です。
ここには安さはないけれども、彼等彼女等が求める落ち着いた大人の雰囲気というものが備わっていますからね。
このように商品のみならず空間も同時に提供しているような業種では、その空間が持つ雰囲気というものは非常に大事な要素でしょう。
ユーザーというのは、その空間に漂っている空気感が自分の肌に合っているのか、それを直感的に理解するものです。
自分と合った空気感、自分と近い客層がいるところを好むというのがユーザー心理です。
今回のフルサービス喫茶店では、そのような落ち着いた場が希少になってきたからこそ、そこに集う人が増えて足元の好調な業績につながっていたのだと思います。
先に触れましたが、これら一連の流れはある一定方向の価値観に向かって物事が進むと、その過程で廃れてしまった価値観が希少性を帯び、そこへの要望が募ってくることで部分的な揺り戻しが起きる、そのように解釈できるでしょう。
これはカフェ市場だけに限った話ではありません。
直近の分かりやすい例でいえば、ファミリーレストランのドリンクバー縮小の動きなどもこれに該当するものですね。
一部のファミリーレストランでは、自分たちがターゲットとする中高年層の利用を促進するために、あえてドリンクバーを外して暗に若年層を遠ざける措置を取る店舗が出てきた通りです。
物事はその瞬間だけではなく、ある程度の時間軸をもって捉えることで、そこに起きている一連の流れや力学のようなものが見て取れるようになるものです。
今回の事例は、そのようなことを学ばせてくれるものだと思います。
内容を要約すると、テーブルで店員が注文を取る形のフルサービス喫茶店が、足元の好調な業績を受けて相次ぎ出店を拡大する意向を示している旨を報じたものです。
具体例は以下の通りですね。
・コメダ
現在の約500店舗を今後は早期に全国1,000店舗体制へ
・銀座ルノアール
郊外店「ミヤマ珈琲」を軸に、現在の約110店舗を5年間で2倍へ
・ドトール・日レスホールディングス(星乃珈琲店)
現在の約40店舗を2014年2月末までに、2倍以上の90店舗超へ
こんな感じです。
これまでの流れはスターバックスをはじめとするシアトル系カフェの隆盛によって、それらのカフェスタイルが圧倒的な主流になっていました。
それがここにきて、少しずつ揺り戻しが起き始めている感があります。
やはり物事というのは長期の時間軸で見ていくと、ある一定のところまで流れが傾けば、一部ではそこから逆に振れて揺り戻しが起こるものですね。
カフェ市場というのはこのブログでも何度か記載している通り、異業種が入り乱れて競争環境が厳しくなっています。
従来のカフェに加えてマクドナルドに代表されるファストフード店での割安なコーヒーの提供、あるいはカフェ業態の開発、そしてコンビニエンスストアの店頭での淹れたてコーヒーなどなど。
ただ、これらの競争の軸というのは手軽さ、割安さが中心になっているので、落ち着いてゆっくりとコーヒーを飲みたい、そこで過ごす時間や会話を楽しみたいといった層からすれば、そのお眼鏡に適うものではないわけですね。
そういった層が好んで利用をするのが、冒頭に記したようなフルサービスでの喫茶店です。
ここには安さはないけれども、彼等彼女等が求める落ち着いた大人の雰囲気というものが備わっていますからね。
このように商品のみならず空間も同時に提供しているような業種では、その空間が持つ雰囲気というものは非常に大事な要素でしょう。
ユーザーというのは、その空間に漂っている空気感が自分の肌に合っているのか、それを直感的に理解するものです。
自分と合った空気感、自分と近い客層がいるところを好むというのがユーザー心理です。
今回のフルサービス喫茶店では、そのような落ち着いた場が希少になってきたからこそ、そこに集う人が増えて足元の好調な業績につながっていたのだと思います。
先に触れましたが、これら一連の流れはある一定方向の価値観に向かって物事が進むと、その過程で廃れてしまった価値観が希少性を帯び、そこへの要望が募ってくることで部分的な揺り戻しが起きる、そのように解釈できるでしょう。
これはカフェ市場だけに限った話ではありません。
直近の分かりやすい例でいえば、ファミリーレストランのドリンクバー縮小の動きなどもこれに該当するものですね。
一部のファミリーレストランでは、自分たちがターゲットとする中高年層の利用を促進するために、あえてドリンクバーを外して暗に若年層を遠ざける措置を取る店舗が出てきた通りです。
物事はその瞬間だけではなく、ある程度の時間軸をもって捉えることで、そこに起きている一連の流れや力学のようなものが見て取れるようになるものです。
今回の事例は、そのようなことを学ばせてくれるものだと思います。
by biz-365
| 2013-02-14 20:01
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