2012年 03月 20日
3月20日(火):「上流」へ遡る動き |
このところ、様々な業種では「上流」へ遡る動きが顕著になってきています。
このブログで何度も取りあげている食品スーパーのPBなどはその典型ですね。
店舗網を張り巡らせることで、顧客との接点である売場を広げ、その顧客との関係性を深めたことで強力なバイイングパワーを手にしました。
それによってメーカーとの力関係が変わり、仕入れなどでの価格決定権にも大きな変化が生じることになったのは周知の通りです。
その後、単にメーカーが作った商品を仕入れて売るだけではなく、ひとつ上流まで遡ってPBという自主企画による商品展開を強化しています。
また、大きく売上が落ち込んで厳しい台所事情になっている家電量販店でも同様な動きが出始めました。
ヤマダ電機は太陽光発電のPBを手掛け、他のメーカー品比で2割安の商品を提供すると発表をしたばかりです。
「仕入れて売る」というビジネスモデルでは、今回の薄型テレビの反動減といった外部的な環境変化への対応力が弱いので、ヤマダ電機の前述した動きは防戦力を高めつつ、利益率の高い商品を拡充していくために行ったひとつ上流まで遡った動きです。
小売以外では飲食店のサイゼリアなども上流への動きを強めていますね。
店舗で使う食材の安全性などを高めるために、自社で農地を保有しての生産を少しずつ広げています。
こんな感じで上流への動きが増えつつあるなかで、先日の日経新聞ではサービス業でも上流へ遡る動きがあり、その内容が記事になっていました。
それはフォトスタジオのスタジオアリスが行っている取り組みです。
スタジオアリスの中心的な顧客は0~7歳児を持つ親が対象で、その間の誕生日や七五三での撮影といったものが売上の中心を占めているものです。
スタジオアリスでは、その顧客起点を従来よりも上流に置くことで、より下流に流入する顧客を増やそうという考え方をとっています。
具体的には出産を控えた女性を対象にした育児セミナーなどを無料で開催し、そのなかで妊婦姿などを同じく無料で撮影してプレゼントなどをしているものです。
将来の顧客対象である妊婦の女性に対し、出産前にアプローチをしてスタジオの存在やお店・スタッフの雰囲気を知ってもらうことで、産後の来店を促しやすくすることが狙いですね。
実際に先行して前述した取り組みを行ったスタジオでは、無料セミナー以外での有料での妊婦の撮影が5割増えたほか、産後1歳未満の子供の撮影は8%増えた、という結果だったようです。
顧客起点をより上流に移したことで、本来の中核的な商品の購入が増えたという流れですね。
このあたりの動きは参考になる部分があると思います。
自分の事業を中心とした場合、上流に遡ってみることで新たな機会を創り出すことができるのか、それを考えてみるのも良いですね。
このブログで何度も取りあげている食品スーパーのPBなどはその典型ですね。
店舗網を張り巡らせることで、顧客との接点である売場を広げ、その顧客との関係性を深めたことで強力なバイイングパワーを手にしました。
それによってメーカーとの力関係が変わり、仕入れなどでの価格決定権にも大きな変化が生じることになったのは周知の通りです。
その後、単にメーカーが作った商品を仕入れて売るだけではなく、ひとつ上流まで遡ってPBという自主企画による商品展開を強化しています。
また、大きく売上が落ち込んで厳しい台所事情になっている家電量販店でも同様な動きが出始めました。
ヤマダ電機は太陽光発電のPBを手掛け、他のメーカー品比で2割安の商品を提供すると発表をしたばかりです。
「仕入れて売る」というビジネスモデルでは、今回の薄型テレビの反動減といった外部的な環境変化への対応力が弱いので、ヤマダ電機の前述した動きは防戦力を高めつつ、利益率の高い商品を拡充していくために行ったひとつ上流まで遡った動きです。
小売以外では飲食店のサイゼリアなども上流への動きを強めていますね。
店舗で使う食材の安全性などを高めるために、自社で農地を保有しての生産を少しずつ広げています。
こんな感じで上流への動きが増えつつあるなかで、先日の日経新聞ではサービス業でも上流へ遡る動きがあり、その内容が記事になっていました。
それはフォトスタジオのスタジオアリスが行っている取り組みです。
スタジオアリスの中心的な顧客は0~7歳児を持つ親が対象で、その間の誕生日や七五三での撮影といったものが売上の中心を占めているものです。
スタジオアリスでは、その顧客起点を従来よりも上流に置くことで、より下流に流入する顧客を増やそうという考え方をとっています。
具体的には出産を控えた女性を対象にした育児セミナーなどを無料で開催し、そのなかで妊婦姿などを同じく無料で撮影してプレゼントなどをしているものです。
将来の顧客対象である妊婦の女性に対し、出産前にアプローチをしてスタジオの存在やお店・スタッフの雰囲気を知ってもらうことで、産後の来店を促しやすくすることが狙いですね。
実際に先行して前述した取り組みを行ったスタジオでは、無料セミナー以外での有料での妊婦の撮影が5割増えたほか、産後1歳未満の子供の撮影は8%増えた、という結果だったようです。
顧客起点をより上流に移したことで、本来の中核的な商品の購入が増えたという流れですね。
このあたりの動きは参考になる部分があると思います。
自分の事業を中心とした場合、上流に遡ってみることで新たな機会を創り出すことができるのか、それを考えてみるのも良いですね。
by biz-365
| 2012-03-20 19:43
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